南蛮模様図鐔 無銘 南蛮

 南蛮鐔や南蛮美術の「南蛮」とは、西洋の文化が中国の南を経て渡来したことからの呼称。次第に、我が国において西洋風の文物が創造されるに至り、和と洋の融合が成された。この鐔に描かれている図柄も、束熨斗、瑞雲、蕨手など我が国伝統のもの。西洋剣の鐔を手本としたものであろう、山銅地を洲浜と蕨手の組み合わせで縦長の木瓜形に造り込み、肉彫に金色絵を組み合わせて複雑な曲線模様としている。流れるような束熨斗は風に揺れる天使の翼を想わせる。
南蛮模様図鐔 無銘 南蛮