登竜門図鐔 無銘 伝甚吾

 甚吾は幾つかの鯉魚図鐔を遺している。画面からはみ出すように大胆な鯉魚は、焼手腐らかしの鉄肌に同調し、裏の梅花も黒く沈んで甚吾独特の世界観が窺える。鋤き込み強く耳際に比較して切羽台が高く仕立てられており、薄肉に表現された鯉魚の表情は瓢箪鯰のそれに似て深い思索へと導くようだ。  保存刀装具鑑定書(伝甚吾)
登竜門図鐔 無銘 伝甚吾